後藤象二郎

偶成(後藤象二郎)

作者 後藤象二郎 原文 偶成 丹心許國死與生 豪氣欲呑横海鯨 六尺鐡槍三尺劔 秋風躍馬入新京 訓読 偶成 丹心 国に許す 死と生と 豪気 呑まんと欲す 海に横たはる鯨 六尺の鉄槍 三尺の剣 秋風 馬を躍らせて新...

華岡青洲

秋夜即事(華岡青洲)

作者 華岡青洲 原文 秋夜即事 半夜寒燈自寂寥 月明烏鵲繞庭條 窗前蟲語聲也切 旅客擧頭歸思遙 訓読 秋夜即事 半夜の寒灯 自ずから寂寥 月 明らかにして烏鵲 庭条を繞る 窓前の虫語 声や切にして 旅客 頭を挙...

作者

華岡青洲(はなおか せいしゅう)

宝暦10年10月(1760年11月)~天保6年10月(1835年11月)。世界初の全身麻酔下手術を成功させた江戸時代の外科医。諱は震(ふるう)、通称は雲平、号は青洲。また、華岡家当主が代々用いた号・随賢も名乗った。 紀伊国那賀郡の医者、華岡直道の長男として生ま...

華岡青洲

門生請題於余自像即綴短句述其懷云(華岡青洲) / 門生、余の自像に題するを請ふ、即ち短句を綴りて其の懐を述べて云ふ

作者 華岡青洲 原文 門生請題於余自像即綴短句述其懷云 竹屋蕭然鳥雀喧 風光自適臥寒村 唯思起死回生術 何望輕裘肥馬門 訓読 門生、余の自像に題するを請ふ、即ち短句を綴りて其の懐を述べて云ふ 竹屋 蕭然として 鳥雀 喧(か...

木戸孝允

勧學(木戸孝允) / 学を勧む

作者 木戸孝允(桂小五郎) 原文 勧學 駑馬雖遅積歳多 高山大澤盡堪過 請看一掬泉巖水 流作汪洋萬里波 訓読 学を勧む 駑馬 遅きと雖も歳を積むこと多ければ 高山 大沢 尽(ことごと)く過ぐるに堪へたり 請ふ看よ ...

大久保利通

山口木戸氏新宅賦一詩呈主人(大久保利通) / 山口の木戸氏の新宅にて一詩を賦し主人に呈す

  作者 大久保利通 原文 山口木戸氏新宅賦一詩呈主人 風流本自屬君堂 名嶺入窓水繞廊 誰識幽情此裏味 老梅花上月明香 訓読 山口の木戸氏の新宅にて一詩を賦し主人に呈す 風流は本(もと)自ずから君が堂に属す 名嶺 窓に入り...

大久保利通

乙亥冬日圍棋偶作兼送松陰君(大久保利通) / 乙亥冬日、棋を囲みて偶(たまたま)作り、兼ねて松陰君に送る

作者 大久保利通 原文 乙亥冬日圍棋偶作兼送松陰君 寒燈挑盡夜沈沈 雪敲閑窗和棋音 誰識局中存妙趣 爭心元是屬無心 訓読 乙亥冬日、棋を囲みて偶(たまたま)作り、兼ねて松陰君に送る 寒灯 挑(かか)げ尽くして夜 沈沈 ...

中岡慎太郎

丁卯春隨五公卿在筑紫公卿閉門更厚加謹慎予等亦倣公之為日夜感慨悲哀之情不能止偶賦一詩(中岡慎太郎)

作者 中岡慎太郎 原文 丁卯春隨五公卿在筑紫公卿閉門更厚加謹慎予等亦倣公之為日夜感慨悲哀之情不能止偶賦一詩 誤來書劔百年身 幾逢他郷暦日新 風雨喚醒京國夢 滿窓山色未成春 訓読 丁卯春、五公卿に随ひて筑紫に在り、公卿門を閉して更に...

松平春嶽 幕末

偶作(松平春嶽)

作者 松平春嶽 原文 偶作 我無才略我無奇 常聽衆言從所宜 人事渾如天道妙 風雷晴雨豫難期 訓読 偶作 我に才略無く 我に奇無し 常に衆言を聴きて宜しき所に従ふ 人事は渾て天道の妙なるが如し 風雷 晴雨 予め期...

作者

中岡慎太郎(なかおか しんたろう)

天保9年4月(1838年5月)~慶応3年11月(1867年12月)。幕末の志士。慎太郎は通称、諱は道正。号は遠山、迂山など。 土佐の大庄屋中岡小傳次の長男として生まれ、安政2年(1855年)頃から武市半平太の道場に入門して剣術と尊王攘夷思想を学んだ。文久元年(...

詠史 陸奥宗光 牢獄

獄中讀史(陸奥宗光) / 獄中に史を読む

作者 陸奥宗光 原文 獄中讀史 夜深偶對歐州史 興廢輸贏似奕棋 雨撲山窗燈影暗 讀來邏罵滅亡時 訓読 獄中に史を読む 夜深くして偶(たまたま)対す 欧州史 興廃 輸贏 奕棋に似たり 雨 山窓を撲ちて灯影暗し 読...

松平春嶽

感懷(松平春嶽)/ 感懐

作者 松平春嶽 原文 感懷 更漏沈沈夜正長 西窓繙帙倚筐牀 現華燈底明如晝 閲到英書第幾章 訓読 感懐 更漏 沈沈として夜 正に長し 西窓 帙を繙きて筐牀に倚る 現華灯底 明らかなること昼の如し 閲し到らん 英...

作者

松平春嶽(まつだいら しゅんがく)

文政11年9月(1828年10月)~明治23年(1890年)6月。幕末から明治にかけての大名・政治家。第16代越前福井藩主。諱は慶永(よしなが)。号は春嶽、礫川、鴎渚など。薩摩の島津斉彬・土佐の山内容堂・伊予宇和島の伊達宗城とともに四賢侯と称せられた。 御三卿のひと...

松平春嶽

偶成(松平春嶽)

作者 松平春嶽 原文 偶成 眼見年年開化新 研才磨智競謀身 翻愁風俗流浮薄 能守忠誠有幾人 訓読 偶成 眼に見る 年年 開化の新たなるを 才を研き 智を磨きて 競ひて身を謀る 翻って愁ふ 風俗の浮薄に流るるを ...

中岡慎太郎 幕末

慶應三年二月廿一日賦七律(中岡慎太郎) / 慶応三年二月廿一日七律を賦す

作者 中岡慎太郎 原文 慶應三年二月廿一日賦七律 殆縛殆飢時殆死 單身會出故郷關 看花聽鳥膓空斷 歩月枕沙意更閑 夕擲千金輕似葉 朝求一飯貴於山 向人不語吾心事 唯在悠々行路間 訓読 慶応三年二月廿一日七律を賦す ...

榎本武揚 海外

東歸船下黒龍江會月明感而有作(榎本武揚) / 東に帰る船にて黒竜江を下り月明に会し感じて作有り

作者 榎本武揚 原文 東歸船下黒龍江會月明感而有作 月影碎波金塔横 流星如劔劈空行 山河滿目無窮感 憶起当年林子平 訓読 東に帰る船にて黒竜江を下り月明に会し感じて作有り 月影 波を砕きて 金塔 横はる 流星 剣の如く...

陸奥宗光

春晩卽事(陸奥宗光) / 春晩即事

作者 陸奥宗光 原文 春晩卽事 嫰雲點綴夕陽天 好就紫藤花下眠 吹面斜風還不惡 夢醒閑漱小池泉 訓読 春晩即事 嫰雲 点綴す 夕陽の天 好し 紫藤花下に就いて眠らん 面を吹く斜風も還って悪からず 夢醒めて閑...

作者

陸奥宗光(むつ むねみつ)

天保15年7月(1844年8月)~明治30年(1897年)8月。幕末~明治の武士、外交官、政治家。通称は小次郎、のち陽之助、号は福堂。紀州藩士伊達宗広の六男として生まれた。父宗広(別名千広)は藩の勘定奉行や寺社奉行を歴任し藩財政の再建に功績のあった重臣だったが、嘉永5(...

陸奥宗光

失題(陸奥宗光) / 失題

作者 陸奥宗光 原文 失題 朝誦暮吟十五年 飄身漂泊似難船 他時爭得生鵬翼 一擧排雲翔九天 訓読 失題 朝に誦し暮に吟ず 十五年 飄身 漂泊すること難船に似たり 他時 争(いか)でか得ん 鵬翼を生じ 一挙 雲を排し...

詠史 板垣退助

咏史(板垣退助)

作者 板垣退助 原文 咏史 歌篇先入死何怨 去踏海南雲幾程 千載香風吹不絶 春煙一樹故都櫻 訓読 咏史 歌篇 先づ入れば 死 何ぞ怨まん 去りて踏む 海南の雲 幾程 千載 香風 吹き絶えず 春煙 一樹 故都の桜...